仮面ライダージオウ38話 カブト編 感想[笑ってはいけない昆虫大戦24時]
おばあちゃんが言っていた
矢車さんマジ切ねえ……ってな
どうもせんりです!
過去作のキャラについての記事なんかも書いてみたい!とか思ったりしてます!エターナルとかクロノスとかゲンムとか(悪役ばっか)
まぁそれはさておき、今回もよろしくです!
- ゲイツと矢車
この二人のくだりが今回一番好きだった。
矢車は本編の最後で影山を倒したのになぜ今回倒さなかったのか。
その理由は想像だけど、矢車は13年間の孤独でかなり参ってたってことかな。だから影山を倒す踏ん切りがつかない。偽りの光だと分かっていても。
そして今回、矢車の代行をゲイツが務めた。ゲイツも倒すべきと思っていた相手を倒せなかった過去がある。矢車の代わりに影山を倒すことが矢車にとっての救いになるかも。そう信じていたのかもしれない。
近しい人間に擬態したワームにどう対処するのかというのはかなり難しい問題。カブトの設定の中から出てくる問題の中でも特に。ゲイツはそんな矢車の苦しみに可能な限り寄り添った上で影山と戦っていたと思う。だから矢車の「俺が影山を倒す」が嘘になってもそれを責めたりしないし、戦闘後の第一声も「矢車……すまない」になる。矢車の言葉の中の真実性、その苦しみをゲイツは理解していた。
今回、ゲイツはカブトのテーマと真正面から戦ってたと思う。かっこよかった。
また、展開として熱いなあと思うと同時に、これもジオウのテーマである「継承」だなと。この番組って「ジオウ組がレジェンドから意志を継承して代わりに戦う」っていうのが基本フォーマットっていうか、テーマになってるじゃないですか。
今回のゲイツ矢車はウォッチという分かりやすい象徴こそなかったものの、構図としては上記のテーマそのものになっていた。今回もやることがたくさんあって忙しかったけど、このテーマが守られてたのも良かった。
今回のゲイツはジオウという作品においての大事な部分をやっていたと思った。
あと矢車に意味もなく蹴られたのは可哀想だと思った。
- 今週のウール
[悲報]ウール、矢車を全然制御できてなかった
普通に過去最低レベルのムーブをかましてたと思った。これまでのアナザー問題児たちだって一応王にはなろうとしてたのに(泣)
なぜ矢車さんをチョイスしてしまったのか。タイムジャッカーの人選の謎。
ウォッチを取ってきてくれたのは大活躍……なのかもしれない。なんかスウォルツにとられたけど。あの、ウォッチとった後のスウォルツの動きが微妙に挙動不審っぽくて面白かった。
スウォルツとさえ絡まなければウールはノビノビ活動できるんだ!これでいける!
と思って見てたら、まさかの自分からスウォルツに会いに行くという謎ムーブ。地雷原に自分から飛び込んでいった。なんで会いに行ったんだろうか。たぶんわかることは永遠にないであろう。
- 加賀美
前回の記事を書いた段階では「加賀美がカブトになるのはちょっと無いなー」と思ってたんですがあれから考えが変わって。見る前から「この展開はダメ!」みたいな決めつけをする必要はないよなあと。許容範囲を自分で狭めてるだけですからね。良くなかったなあと思ってます。
で、実際に加賀美がカブトになったわけですが、思ってたよりは「アリ」だった。前後の演出が良かったのもあったかな。天道といえば太陽!隕石で隠れていた太陽が出現し、その眩い光の中から現れたかのようなカブトゼクターの登場!っていう。
「もしかして天道が加賀美を助けるために〜」とかそういう想像も掻き立てられるような良い演出だったと思う。
アクション面でも天道カブトとの差別化がされていて良かった。戦闘スタイルも加賀美らしいし、ライダーキックも形が違う。全体的に泥臭い感じで、加賀美って感じ。
たぶんですけど、カブトっていうのは「力」でしかない、カブト=天道じゃないってことかな。カブトは天道の象徴ではあるけどその一部でしかない。だからカブトの力をちょっと借りたぐらいなら「俺は俺にしかなれない」の否定にはならない。
カブトになっても加賀美は加賀美ということだと思う。それにカブトになったのは一時的な話なので、加賀美がガタックじゃなくなったわけでもない。そもそも加賀美がカブトになれるのもおかしい気がするけど、その辺は「カブトだから!」で片付けてもいいと思う(笑)
ただカブトになるまでの過程があまり良いと思わなかったっていうのも正直なところ。加賀美がへたれてるように見えるのと、ガタックへのフォローが無いのが辛い。カブトより弱いように見えてもしょうがない描き方だし。
加賀美がカブトになるっていう展開から逆算して話作ってると思うからガタックが前座になるのはある程度仕方ない。けど前座にするならするで、せめてフォローだったり、そういう状況になる説得力が欲しいと思ってしまう。
ソウゴが加賀美に「アナザーカブトに勝てないのは強さの問題じゃなくてアナザーライダー周りの問題だ」って伝えとくとか、ガタックがアナザーカブトを倒したのに復活してしまうくだりをあらかじめやっておくとか、そういうのがあればガタックの格も保てたのかなと。
隣にゲイツがいるから加賀美がカブトになる展開の必然性も無い。これは上記のゲイツが影山を倒すのは熱い!というのとはまた別の話だけど。
まぁそこまで気が回らなかっただけの話だと思うけど。そこはちょっと残念だった。
- 地獄兄弟
影山の演技が良いっていう話は前回もしたけど、全体を通して見てもやっぱり影山がかなり良い味を出していたと感じた。
僕は解釈がいくつか別れるような演出が好きなんです。見る人によって味わいが変わる、それが面白い。今回の影山の描写もそういう懐の深さがあって面白かった。
ワームって基本的には残虐で狡猾な生き物で、人間を騙そう!っていうのが強い。本家カブトではそう描かれることが多かった。けど擬態能力が凄すぎるあまり、ワームとしての自我と人間としての意識が混ざってしまう場合もあった。意識の線引きがはっきりと出来ない。生き物としてかなり難しい。
だから今回の影山の言動に対しても「今の言動はワームとしてのものなのか、それとも影山としてのものなのか?」という疑問がついて回る。そしてその答えは誰にも分からない。きっとワーム本人にも分からないんじゃないかな。
そう思うと、最後の言葉も色々解釈ができる。矢車のことを想っての言葉だったのか、それとも矢車への感情なんて何も無いのか。ワームの姿で死んだのにも何か意図があったのか、とか。
そして矢車。彼が影山の言葉をどう受け取ったのか。それもはっきりと言葉には出さないんだけど、そこで演出と演技が光る。徳山氏の力の無い歩き方は「彷徨ってる」って感じが凄いし(語彙力)、同時に太陽が沈んでいくのも良い演出だと感じた。矢車が新しい闇へと旅立つことの暗喩なのかな。
カブトの雰囲気ってかなり独特で再現が難しかったと思うけど、この二人の演技がカブトの世界を画面内に再現してくれたと思う。演技は詳しく無いけど、良い演技っていうのはたぶんこういうことなのかなと。見事でした。
- 演出
前回から続いてカブトっぽい画面作りがされていた。加賀美とソウゴが東京タワーを背景に話すのなんかカブト検定1級もの。上でも言ったけど太陽の使い方も最高。ラーメン食べる時の矢車の一口のデカさとか、細かいところにもカブトらしさが詰まっていた。
戦闘面だと、まず全員の同時変身が新しい感じで印象に残った。クルクル回るやつ。変身音声も順々に聞けるし面白かった。最近のライダーはこういうところの見せ方を色々模索してる感じがして、それを見るのもけっこう楽しい。
ホッパー達の必殺技の謎の炎演出は見てる時全力で疑問符だったけど(笑)
クロックアップ演出もイケイケだった。前編の話になるけど缶が吹っ飛ぶのとか。クロックアップ演出って本家カブトの中盤あたりからはどうやって予算を節約してやるのかを楽しみに見てたところもあって。ああいう表現は好き。
ジオウ組が変身する間もなく戦いが終わってたりとか。ディケイドでもあったけど、やっぱりカブト組の戦いは超次元のものであってほしい気持ちがあるから。ああいうのが1つあったのは良かった。やりすぎるとジオウ組の格が落ちちゃうのが難だけど、その辺もソウゴウォズを隕石対処に当てて影山との勝負を疾風持ちのゲイツに当てることでカバーできてたと思う。ウォズの対処法とかも面白かったけど、決着はやっぱ殴り合いが良いかなと。ゲイツはカブト組と同じ土俵で戦えるからガチンコの殴り合いになってて、それが良いと思った。
本家カブトの特徴を汲み取った良い演出が多かったと思う。大満足でした。
- 通りすがりの
士「話はだいたい分かった」
僕の心の中の鳴滝「なんだとぉ!?ジオウの世界がディケイドに破壊される日も近いのか!おのれディケイドぉーっ!!」
だいたいわかられてしまったジオウワールド。果たしてどうなってしまうのか。ディケイド勢が揃うの楽しみにしてるんだけど、実現するだろうか。
- 終わり
次回は電王編。響鬼編に続いて中村氏が出演。過去作知らない視聴者は混乱しそう(笑)
イマジンたちも、いつもの4人が登場するようです!
ゲイツは元から前髪上げてるからモモ憑依の違いが一瞬分からなかった。おじさんのリュウ憑依は中身と体の年齢差がすごい。面白い組み合わせですね。
グランドジオウなるものも登場するらしい。最強形態と思われます。まだドライブ編やってないから早く感じるけど、話数的にはかなり遅いんですね。どんな活躍か期待しましょう!
では今回はこの辺で!ありがとうございましたー!
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